渇愛の契り~絶対王と囚われの花嫁~


「あぁっ、どうすればいいの………っ」


カルデアは、もう道具として扱われる事を受け入れられない。

誰より愛しい人を、悲しませる事になるからだ。


「カルデア様……」

「マオラごめんなさい、少しだけ一人で考えたいの」

「あっ……はい、わかりました」


マオラは悲しげに頷いて、後ろ髪を引かれながらも、かける言葉が見つからず、部屋を出る。

カルデアは背中越しに閉まる扉の音に、虚しくなった。


「今も、ガイアスは議会で必死に私を救おうとしてくれているのに、私は……っ」


(なんて、無力な存在なの……)


カルデアは国を憂い、両手で顔を覆うと大粒の涙を流す。

そのまま机に突っ伏すと、泣き疲れていつの間にか眠ってしまった。


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