渇愛の契り~絶対王と囚われの花嫁~


「カルデア」

「っ……!」


名前を呼ばれて、カルデアはガバッと飛び起きる。

驚いて目をパチくりさせれば、そこには同様に驚いた顔をするガイアスがいた。


「あっ……お、お帰りなさい!」

「あぁ、ただいま……で、なんでお前はそんなに驚いているんだ?」


カルデアの乱れた髪を直しながら、不思議そうにガイアスは尋ねる。


「考えなくてはいけない事が沢山あるのに、眠ってしまったから……」


(まだ、自分の答えを見つけられていないというのに、眠って時間を無駄にしてしまっただなんて……)


窓の外を見ると、まだ日が高い事に気づき、カルデアはホッと息をついた。

そんなカルデアの目元に、ガイアスは指で触れる。


「あれだけ一人で泣くなと言ったのに、お前は……」

「あっ……」


(泣いてたの、バレてしまったわ……。ガイアスは、私の異変にすぐに気づいてしまうのよね)

カルデアはガイアスの温もりをより感じるように、静かに瞼を閉じる。

ガイアスの吐息が前髪を撫でて、距離が近くなったのを、閉ざされた視界の中で察した。

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