渇愛の契り~絶対王と囚われの花嫁~
「俺が側にいる……」
「は、い……んっ」
ガイアスの慰めるような優しい口付けに、カルデアは身を委ねた。
今はこの唇に酔って、何もかもを忘れたい気分だったからだ。
「このまま押し倒したい所だが、まだ日も高い。この楽しみは今夜にとっておくとして……カルデア」
「は、はい……」
「町に行くぞ」
何かを答える前に、カルデアはガイアスに横抱きにされていた。
慌ててガイアスにしがみつけば、ガイアスは落さないようにとカルデアをしっかり抱え直す。
「あ、あの……」
「今の俺は国王ではなくお前の夫だ、カルデア。よって、これより妻を笑顔にするために働くとしよう」
「もう、ガイアスったら……」
(この強引さには、いつも慣れないわ。毎回、飽きずにドキドキしてしまうのよね)
カルデアは、ガイアスに振り回されるのが好きだった。
それが惚れたも者の弱みかもしれないと、そんな事を考えながら、変装も無しに二人は町へと出かけたのだった。