渇愛の契り~絶対王と囚われの花嫁~
「アルナデール国の、真の兵士達。カルデア・アルナデール、ただいま戻りました」
カルデアが声をかけると、兵士達は「カルデア様!」と名前を呼びながら、目の前で整列する。
「最初に会えたのが、あなた達で良かった。私達は、この国を建て直す為に戻ってきたのです」
「カルデア様、ですがここは危険です。国王様はドアーズ国との同盟に、カルデア様を嫁がせるため、躍起になっておられます」
「そうだったの……」
それを聞いていたシュドが不思議そうに首を傾げると、口を開いた。
「そもそも、何故ドアーズ国はこの国と同盟を組もうと思ったのですか?この国に、何か価値を見出したとは思えないのですが」
それを聞いていた兵士は、カルデアに視線を移し、深刻そうに「目的は、カルデア様です」と答えた。
「わ、私ですか……?」
(国の土地などではなく、初めから私が目的だった……?)
カルデアは兵士の言葉に驚き、どうして自分なのかと戸惑っていた。
「カルデア様の肖像画を見て、ドアーズ国王が一目惚れしたそうで……カルデア様を同盟の条件にしてきました」
「たったそれだけの理由で……」
(私が、この問題を確実に引き起こしてる……)
カルデアが体を震わせて言葉を失っていると、その肩にガイアスは手を置いた。
「ガイアス……?」
「お前の美しさは、国を傾かせる。何としても手に入れたいドアーズ国の王の気持ちはわかるが、夫としては見過ごせんな」
ガイアスはその目に闘志をみなぎらせながら、いつもの不敵な笑みを浮かべて兵士達を見渡した。