渇愛の契り~絶対王と囚われの花嫁~
「俺はナディア国、国王、ガイアス・ナディアだ。我が妻の母国のため、建国の支援をしにきた」
「なんと、あの大国の……」
「現状はどうなっている?」
ガイアスは集まった兵士達に尋ねた。
王が放つオーラを感じてた、その場いた人間がガイアスに従うように敬礼する。
「はい、アイル様が必死にカルデア様が利用されるのを止めようと奮闘していますが、大臣達が国王様についているため、時間の問題かと……」
(アイルは諦めず、一人で戦っていたのね)
離れていても姉である自分を守ろうとしてくれた弟を想い、カルデアは胸が熱くなる。
「アイル……誰だ?」
「私の弟よ、ガイアス」
(ガイアスに弟の話はした事があったけれど、名前までは言っていなかったわね)
カルデアはアイルがこの国の王位継承者である事、大臣の許可が降りず、未だに即位出来ていない事をガイアスに伝えた。
「なるほど、国の中枢が機能していないのは、致命的だな。よし、これから国王に会いに行き、アイルを新しい王として即位させるよう説得しにいくぞ」
「え!?」
ガイアスの突拍子もない発言に、兵士達は驚きの声を上げ、ザワつく。
そんなガイアスに寄り添うようにして、カルデアは横に立った。