渇愛の契り~絶対王と囚われの花嫁~



「私がイナダール国に幽閉されていた時、あなたは自国の民のためにすぐ行動した。あの時私は、攻め入られた側だというのに、その行動を気高いと思ったわ」


「カルデア……」


ガイアスはカルデアを見つめて表情を緩める。
それは、英雄王が他の誰にも見せない、最愛の妻だけに向ける優しい表情だった。


「だから、あなたの行動力を、私は気高いと思います」

「お前がそう言ってくれるから、俺は無茶が出来る」


カルデアとガイアスは見つめ合うと、同時に頷いた。
ガイアスは一歩前に出て、白い吐息と共にアルナデール国の兵士達に叫ぶ。


「これより、国の舵を取り戻す! 皆、アルナデール国のために、その力を貸してくれ!」


ガイアスの一言に、兵士達は迷わなかった。
それぞれ頷いて、「ハッ!」と敬礼する。

寒空の下、兵士達と気持ちを一つに、カルデア達はついに革命を起こすために城へと向かった。



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