渇愛の契り~絶対王と囚われの花嫁~
「ガイアス様の治めるこの地は、素晴らしいなと、感動しております」
「っ……この国を、他の誰でもなく、お前に気に入ってもらえて嬉しいぞ、俺は」
ガイアスは、柔らかく微笑むカルデアから、照れくさそうに視線を逸らす。
ガイアスは、カルデアの笑顔こそが、宝物のように素晴らしいと思った。
「だが、カルデアにはもっと、この国好きになってもらいたい。だから、お前が喜びそうな贈り物を用意した」
「お、贈り物……ですか?」
(贈り物って、また宝石やドレスを贈るつもりかしら。まさか、マオラの伝言を、聞いていない……?)
それは止めなくてはと、カルデアはガイアスに向き直り、失礼が無いようにとお辞儀する。
「ガイアス様、贈り物は嬉しいのですが、あまり高価なモノは……」
「あぁ、マオラから聞いた。お前の事も考えず、色んなモノを贈り付けて悪かったな」
後頭部に手を当てて、苦笑いするガイアスに、慌ててカルデアは首を横に振った。
「謝らないで下さい!行為は嬉しいのです、私を気にかけて下さったんだって……思ったので」
(でも、私のような者に、尽くす事など無いのです。ましてや、ガイアス様は国王。他国の未亡人にご執心などと、あらぬ噂も流されかねないわ)
カルデアは、自分よりもガイアスの立場が危うくなる事を、何よりも恐れていた。