渇愛の契り~絶対王と囚われの花嫁~
「っ……お前からは、甘い匂いがするな」
「あっ、そう……でしょうか?」
(そういうガイアス様は、やっぱり太陽の匂いがする……って、私は何を考えているの?)
近づきすぎたかと、カルデアは自分の行動を恥じた。
互いの香りがわかるほどの距離にいる事に、体が燃えるように熱くなる。
「……お前に触れていれば、いつか同じ香りになれるのか、いや……カルデアが俺の香りを纏うのか、興味があるな」
「ど、どういう意味でしょうか……?」
「いつか、お前に教えてやろう」
不敵に、妖艶に微笑むガイアスから、カルデアは咄嗟に視線を逸らした。
あのまま見つめていたら、カルデアは自分が自分で無いかのように、おかしくなりそうだったからだ。
「っ……そ、それでどこへ向かっているのですか?」
「それは、着いてからのお楽しみだ」
同じ質問を投げかけたカルデアだったが、ガイアスは答えてはくれない。
ただニヤリと笑って、どこかへと向かうガイアスに、カルデアは身を任せるしかなかった。