渇愛の契り~絶対王と囚われの花嫁~
「……確かに、あの鷹狩は驚きましたが、私は新しい世界を見たようで、新鮮な気持ちになりました」
「新鮮……?」
「はい、ガイアス様が連れ出してくれる世界は、私の知らないモノばかりで、この胸をワクワクさせてくれるのです」
(これが、ガイアス様の見ている世界なのだと、心が踊るもの)
心から楽しいと言った様子で微笑むカルデアに、ガイアスは温かいモノが胸に広がるのを感じた。
「だから、嫌だなんて一度も思った事ありません。いつも、私に優しくしてくださって、ありがとうございます」
「カルデア……ハハ、お前には敵わない」
ガイアスは苦笑いでカルデアの手を握り返すと、軽くその手を引いた。
カルデアはよろめいて寝台に手を付き、ガイアスと鼻先が触れ合いそうなほど、顔が近くなる。
「あっ……」
「何度も何度もお前の優しさに触れる度、俺はお前に惚れている」
(惚れている……だなんて……)
カルデアの顔に熱が集まると、ガイアスは抑えきれない欲情に駆られ、咄嗟に離れた。