渇愛の契り~絶対王と囚われの花嫁~


「なんだカルデア、俺が年寄りにでも見えるのか?」


「え? いいえ! 大人っぽいので、私よりずっと歳上なのかと……」


不満そうなガイアスに、カルデアは慌てて言葉を付け加える。

(でも、中身は子供のように無邪気な方だわ。そのギャップに、時々驚かされるのよね)


そんなガイアスの事を、カルデアはもっと知りたいと思う衝動にかられる。

話す度に知らないガイアスの一面を知ると、カルデアの胸は喜びに震えるのだ。


「そういうお前は、見た目も中身も聡明でしっかりしている、美しい大人の女だな」


「そう……でしょうか、なんだか照れてしまいます」


(そんな風に褒められた事が無いから……)

照れて俯きかけるカルデアの顔を、ガイアスは顎を掴んで上げさせる。



< 91 / 205 >

この作品をシェア

pagetop