愛してるじゃなくて好きだと言って
うん、余計なことを考えるのはよそう。

きっとアルコールで俺の頭の中もおかしくなっているんだ。

抱き心地は彼女が一番、と言い切れないところが俺の不誠実さを物語るが、一番愛着があるのは間違いない。

薄っぺらい体は腕の中にすっぽりと収まってしまう。


「うぅ…ん……」


腕の中でごそごそと動く彼女の体温と柔さが不意に胸をついた。

安らかに寝息を立てる彼女に一切の不幸がなければいいのに。

袖がめくれて見える、二の腕を真っ二つに割くような大きな傷跡をなぞった。

少し肌寒いのはクーラーの温度が低すぎるからか。

9月の終わり、秋の始まりってなんでこんなに人肌恋しいのだろう。


今から寝たら5時間は寝れる。

1コマさぼってしまいたいのは山々だが、出席日数が足りなくなる瀬戸際なので仕方がない。


あれ、レポートの提出期限後っていつだったっけ。

…まぁ、いいか。



俺はサクの肩にでこをくっつけて押し寄せる睡魔に身を委ねた。


< 13 / 13 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

「私にだって好きな人くらいいる」
碧砂糖/著

総文字数/5,824

恋愛(ラブコメ)23ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
「好き」 「可愛い」 「愛してる」 「嫌い」 「怖い」 「放っておいてほしい」 人は二律背反を抱えている生き物らしいけど、きっと、彼の言葉は本心だ。 傷つけられたら傷つけ返すけど、愛されたら愛し返してもいいの? それはやっぱりなんだか怖いや。 驚きの1日クオリティ 小説一本書くのってめちゃくちゃ大変ですね 【君のことがわからない!】の椿視点になります 【君のことがわからない!】って題名が気に入っていないので変えると思います笑 続きが気になっていただけましたらぜひ、本棚にいれておいてください 泣いて喜びます
君のことがわからない!
碧砂糖/著

総文字数/0

恋愛(ラブコメ)0ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
女の子は最高だ。 どこを触ってもふわふわ柔らかくて、とろけるような甘い声で笑う。 手入れの行きとどいた髪の毛はいい匂いがするし、細い腰なんて堪らない。 女の子は存在が美しいのだ。 自分をいかに可愛く見せるかの技にも長けているし、その努力を隠す所すら愛おしい。 僕を映す熱のこもった瞳なんて筆舌にし難い良さがある。 そんな、女の子博愛主義の僕が例外としているのは今のところ一人。 「あんたは滅菌処理されて土へ還りな」 蘇る初対面のトラウマ。 このセリフとともに、親指で首を切り裂くポーズを頂いたがかなり堪えた。 【萩原椿】こいつだけはありえない。 華奢で肉付き悪いし、声なんて低くて少年みたいだ。 何より、僕を見る目がゴミを見るそれと同じ。 そんなの僕が嫌いになったって、誰も文句は言わない。 あいつも僕のことを嫌っているし……… なのに、なのに何で? なんで泣いてるの? どうしてそんな悲しい顔で僕にキスをするの? 無自覚ヘタレ女たらし 【百瀬透】 が、難解な謎に挑む(???) 椿の真意とは?
カウントダウンは真っ赤なルージュで
碧砂糖/著

総文字数/0

恋愛(その他)0ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
世界を変えるは力はないけど、自分を変える力は誰にでもある。 一歩が踏み出せない貴方にこの魔法のルージュを 「…なんで私はこっちかなぁ」 魔法なんてかけられそうにない中古のブランド不明、製造年不明、実績不明の口紅を手のひらで転がした。 でももしも、本当に魔法をかけられるなら… 君に好きになってもらえたらどんなに幸せだろう。 一歩が踏み出せない貴方に、この         本物   の口紅をリレーします。 ** ほかが煮詰まってどうしようもないから短編を書こうと… YSLの婚活リップかわええな…って思ったので書きました。 婚活って年じゃないけど()

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop