熱情求婚~御曹司の庇護欲がとまらない~
そして、私の方に歩み寄ってくる。
「ごめん。首元が寂しいなって、これを渡す口実にしたかっただけ」
そう言って、彼は上着の胸ポケットから、ノーブルな雰囲気漂う紫色の細長い箱を取り出した。
差し出されるがまま受け取ってしまうけれど。
「え? 何?」
そう訊ねながら私は優月を見上げた。
「開けてみて。多分、綾乃の今日の服装にも合うと思うから」
ニッコリ笑って促され、私は手にした箱を開けた。
室内の照明を浴びて、一瞬キラッと光った中身に目を眩ませてから、何度も瞬きをした。
「わあ……」
バラの花をモチーフにした、一粒ダイヤのペンダントだった。
控え目で可愛らしいデザインで、決して華美な物ではない。
だけど確かに今日の紺色のワンピースに合うし、十分花を添えてくれるアクセサリーだ。
「で、でもなんで? 今日のパーティーの為だけに、わざわざ?」
ペンダントから顔を上げた私に、優月はふふっと目を細めて笑った。
「まさか。でも、俺が綾乃にプレゼントしても、別に何もおかしいことはないだろ?」
「そ、それは。でも……」
今までも、誕生日とかクリスマスとか、そういうイベントにかこつけたプレゼントはもらっていた。
でも、なんでもない日にこんな高価な物、簡単にもらっていいもんだろうか。
「ごめん。首元が寂しいなって、これを渡す口実にしたかっただけ」
そう言って、彼は上着の胸ポケットから、ノーブルな雰囲気漂う紫色の細長い箱を取り出した。
差し出されるがまま受け取ってしまうけれど。
「え? 何?」
そう訊ねながら私は優月を見上げた。
「開けてみて。多分、綾乃の今日の服装にも合うと思うから」
ニッコリ笑って促され、私は手にした箱を開けた。
室内の照明を浴びて、一瞬キラッと光った中身に目を眩ませてから、何度も瞬きをした。
「わあ……」
バラの花をモチーフにした、一粒ダイヤのペンダントだった。
控え目で可愛らしいデザインで、決して華美な物ではない。
だけど確かに今日の紺色のワンピースに合うし、十分花を添えてくれるアクセサリーだ。
「で、でもなんで? 今日のパーティーの為だけに、わざわざ?」
ペンダントから顔を上げた私に、優月はふふっと目を細めて笑った。
「まさか。でも、俺が綾乃にプレゼントしても、別に何もおかしいことはないだろ?」
「そ、それは。でも……」
今までも、誕生日とかクリスマスとか、そういうイベントにかこつけたプレゼントはもらっていた。
でも、なんでもない日にこんな高価な物、簡単にもらっていいもんだろうか。