熱情求婚~御曹司の庇護欲がとまらない~
「それなら、お前の方が俺の近くにいることになる。それでも嫌?」

「ううん。でも……」


自分で『嫌だ』と言ったのに、それでいいのかと迷って口ごもる。
私の反応が不思議だったのか、優月が「ん?」と聞き返してくる。


「別邸の方って。……いいの?」


さっき私がここに着いた時、優月はマリーさんに、『女は泊めない』と言って拒んでいたのに。


「優月、新居のつもりだから、って……」


優月は「ああ」と呟いて、軽く肩を竦めた。


「お前は別」

「え?」

「新居って、『俺と綾乃の』ってことだよ」

「……っ……」


根っこから揺さぶられるように、鼓動が跳ねた。
そのままドクドクと速いリズムで打ち鳴る胸に、私は無意識に手を置いていた。
優月はふふっと声を漏らして笑いながら、ちょっと恥ずかしそうに目を伏せる。


「悪い。この状況で不謹慎だってわかってるんだけど……嬉しい」

「え?」

「俺に無関心だった綾乃がさ……。今はそういうことを気にして、妬いてくれるんだな。無自覚のくせに、俺のこと独占したいのかと思ったら。申し訳ないけど、男冥利に尽きる」

「なっ……無関心なんて、そんなこと……!」

「男女間で『なんとも思わない』っていうのは、無関心と同じだ、綾乃」
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