熱情求婚~御曹司の庇護欲がとまらない~
そう言いながら、優月はスラックスのポケットに手を突っ込んだ。
そこから取り出した、光沢のある青い布貼りの小箱を、私に差し出してくる。


「ちゃんと俺のとこに帰ってくるって、約束が欲しいんだ」

「え……?」


その箱を目にして、私の胸がドッキンと大きな音を立てた。


「まだ一ヵ月半しか経ってないのに、お前が恋しい。こんな狂おしい日々を、後十ヵ月も過ごさなきゃいけないかと思うと、本当に……気が狂いそうだ」


そう言いながら、優月は私の前で小箱をそっと開いた。
そこには大きな一粒ダイヤのプラチナリングが収められていた。
天井から降ってくる照明を反射して、私の瞳の中でギラッと輝く。
一瞬前、箱を目にした時から想像できていたとは言え、想像以上に豪華で綺麗で、私は全身を固まらせてしまった。


「綾乃。日本に帰ってきたら、直ぐに結婚しよう」


優月は逸るように、なんだかとても急いたプロポーズの言葉を口にした。
私の心臓は大きく跳ね上がり、直ぐに返事ができない。
そんな私に、優月は更に言葉を続けた。


「って……考えてみたら、俺たち元から結婚するはずだったんだよな。こういうプロポーズ、自分がすることになるとは思ってなかったから、言った途端緊張してきた……」
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