月華の陰陽師1ー朧咲夜、裏の真相ー【完】
「…………」
「今度はなに?」
「……天音になんて伝えるか」
「……そうね。天音なら黒藤を寄せ付けないように塩撒きそうね」
「それほんとにやってたから」
小さい頃、黒がうちに来て帰ったあと、玄関だけじゃなくて家の周りにも撒いてから、俺の部屋に盛り塩をしていた。
「鬼に効くのってなんだっけ? 柊(ひいらぎ)と鰯(いわし)だっけ? ほら、節分でやるじゃない」
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