大好きだった先生は今日も私を起こす
第五章
野球
「卒業まで残り三ヶ月ほどですが、実施学校にくる期間は一ヶ月もありません」
担任の言葉に、少し悲しくなった
卒業したいと思っていた学校だったのに
今では先生に会うために来ていて。
終わる直前になって楽しくなってきてしまった。
「お前さ、野球きてくれない?」
佐田は野球部の顧問だ。
「毎週金曜日でしょ?私、授業ないもん」
単位制の高校だった為、月曜日から水曜日しか授業なかった。
でも、行ってもいいか...
「いいよ、いく。」
先生を独り占めできる日がまた増えた瞬間だった。