大好きだった先生は今日も私を起こす
出会い
「お前、また寝坊かよ。髪」
私の髪に触れる彼は、小学生の頃からの幼馴染のカズ
「触るな〜ハゲがうつるでしょ〜!!」
いつも通りの会話。
「誰がハゲだ!!!」
高校に入ってから知り合ったタロウちゃん。
「「誰も言ってねーよ」」
カズと私が口を揃えて言う
こんなやり取りをできるのもあと少しなんだなぁ。
そう思った時だった
白いジャージの見たことのないひとが私達の横を通り、職員室へ入っていった
...新しい先生かな?
若いなぁ、、
マスクをしていて、ちょっと近寄り難いイメージ
それが、初めて先生を目にした日。
この人に恋をするのはもっと先の話で、
そして、この人と結ばれるのはもっともっと先の話。
キーンコーンカーンコーン
「「「「...」」」
「って!俺らなにしてんだこんなところで!遅刻になっちまう!!」
幼馴染のカズが、焦りながら言う中私とタロウちゃんは
「もう遅刻確定でしょ、ゆっくり行くべき」
「だよな〜 暑いし、俺ジュース買ってくる。」
「私カルピス〜!」
そんな会話を聞いたカズは呆れた顔をし
「お前らってやつは...」
そう言い残し走って教室へ向かった。