大好きだった先生は今日も私を起こす

本音(佐田編)







「ハンナちゃん、どうするの?」



実は、先輩に相談をしていた。



「好きじゃないなら、思わせぶりはやめなさい。しっかり線を引くこと。
特別扱いしないこと
物を貰っても、彼女の前では付けないこと。」



「ですよね... 傷つけたくはないな...」



「でも、好きなら良いですよ。在学中はダメだけど、好きなら俺は応援します。
どちらかと言うとハンナちゃんの味方ですから、傷つけたら許しません。」



「傷つけません」


「と、言うと?」


ニヤッと笑う先輩に


「き、嫌いじゃないです」


よしっ!と頷く先輩


「他の先生方は、ハンナちゃんの好意だけではなく、佐田くんの好意にも気付いてるよ」



ドキッとした。
みんな秘密にしてくれているけれど
誰かが校長や教頭に口に出したら
二度と喋れなくなる





「卒業まで、我慢ですね」




< 23 / 57 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop