いつも側で君を感じるから。
「えー、陽太も同じクラス!?私と陽太、これで四年連続同クラなんだけどっ」
賑やかな笑い声が聞こえてくる。
泉が私の方を見て「ってことは…うちら元カノと同じクラス!?」と顔を強張らせた。
嘘…同じ学校なだけじゃなく、クラスも一緒だなんて。
ドクドクと、心音が更に早く鳴る。
隣にいる新くんは、嫌な顔せず話をしている。
気まずい別れ方じゃなかったみたいだし…同じ中学だったから普通に接してるのは当たり前なんだろうけど、ちょっと嫉妬してしまう。
自分の中の黒いものを初めて感じた。
「あ、そいやあのマンガ持ってきた?」
新くんの隣にいた陽太くんがそう言うと、新くんが自分のカバンの中を探り出した。
なんかやっぱり盗み聞きは嫌だな…。
泉に〝もう行こう〟と言おうとした瞬間。
「えっ何このウサギ!」
みなみさんの声が響いた。
再び陰から見ると、みなみさんが手に持っていたのは私がお揃いで買ったピンクのウサギだった。