記憶の中のヒツジはオオカミだったようです!
「ヒナ……っ」
切羽詰まった声を漏らした朔が、強く腰を打ち付けてくると、さっきまでとはまた違った奥に当たって苦しくなってくる。
「や、んっ……はあ、あんっ、朔……もう」
よくわからない感覚が襲ってきて、雪乃は朔に手を伸ばしてしがみつきたかったが、体を引かれてしまう。
体を起こした朔は、彼女の腰を掴むと小刻みに激しい抽挿をはじめ、最後のスパートをかけた。
背をのけ反らせ、枕の上で髪が乱れるのも構わず頭をこすりつければ、雪乃の中は朔から絞り出そうとするようにうごめき、中の摩擦が強くなりーー。
避妊具越しでも、熱く勢いのいいものが吐き出されるのが分かる。
緩く腰を揺すられ、最後の一滴まで吐きだそうとする動きに、雪乃あシーツの上で足を突っ張らせた。
「はっ、ヒナ……最高だ」
だらりと力を抜いた雪乃に、顔を屈ませた朔がキスを落とす。
欲求を伝えるものではなく、労うような甘いキスに熱い吐息を漏らすことで答えると、ずるりっと彼が出ていく感触に敏感にそこが反応する。
「んっ」
「そんな甘い声出さないでよ。初めてなのに、もう一度シタくなる」
喉は痛いし、腰から下は軟体動物になったみたいになってしまい、恥ずかしくても足がうまく閉じられない。
横になったまま、避妊具を外してティッシュで自身を拭う姿に、浅ましくも体は反応してしまう。
「だめだよ。今日は休んだほうがいい。今、拭いてあげるから」
ぽんぽんと頭を撫でられると、ほっと安心感を覚えてしまい心地のよい疲れに睡魔が襲ってきて、雪乃は素直に身を任せた。