記憶の中のヒツジはオオカミだったようです!
「じゃあ、逆に聞くけど……初体験を済ませたばかりなのに抱いてって言ったら、破廉恥だって幻滅する?」
素直になれなくてそう口にすれば、顎を掴まれて振りむかされた雪乃は唇をキスで塞がれていた。
はっ、と息を吐けば、舌を差し込まれねっとりと絡み合わされる。
姿勢が苦しくて、自ら体を反転させて足を跨ぐように座りキスに積極的に参加すると、唇が離れるわずかな時に朔が微笑んだのが分かった。
「思う訳がない」
「なら、分かるでしょ?」
朔の首に両腕を回して、口元に囁けばその吐息ごと取り込むようなキスをされた。
もうお互いに確かめ合う必要のなくなった行為に、無言でキスの合間にパーカーが脱がされ、我が物顔で胸を掴まれやんわりと揉まれる。
一瞬、ブラジャーをつけていないことに驚いたような顔をしたけれど、嬉しそうな表情に変わり唇を舐めた。
その表情に足の間に熱が集まる。
早く朔の逞しい体を見たくてセーターの裾を掴めば、ソファーの背から体を浮かせて脱がすのに手を貸してくれる。
脱ぐ間だけ離れた唇は、自然と障害を無くすと重なり合い、舌が口腔内を暴れ回る。
ふっ、とこれでは昨日と同じではないかと思った雪乃は、小説の中で何度も書いてきたことを思い出した。
昨夜はしてもらうばかりで、先に果ててしまったため彼が満足できたのかも分からない。
ここは、少し雪乃が優位に立ってーー。
キスを続けながらジーンズのボタンを外し、ファスナーを下ろそうとすると朔は唇を離した。
「ヒナっ……ゆっくりやってくれ」
もうすでに、ジーンズを彼の高ぶりが押し上げていて窮屈そうだ。