ラブ・マスター? 【ラブレッスン番外編】
囲いの中で赤い顔をしている由宇さんは、あの日部長を見てた時と同じ顔をしていた。





その顔。
由宇さんが部長に惚れてると一発でわかってしまった時と全く一緒だ。





今も部長を思い出して赤くなっているのかと嫌みを言ってしまった。





しかも由宇さんを試すような口調で。もしかしたら怒るかもしれない。




そう思いながらも止まらない言葉と消えない嫉妬。







『あの時は部長しか目に入ってなかったけど、今は違うわ。

…好きな人がこんな近くにいて赤くなるのはいけない?』




うわ…そんなさらりと嬉しい事いうなんて反則…





俺の目を見てはっきりと言う由宇さんに毒気は完全に抜かれてた。






ジワジワと実感しはじめてきた由宇さんの気持ちに、ニンマリと気色悪い顔をしてしまいそうになる。




それを隠したくて、証明して見せてと言った。





好きって気持ちをキスで証明してなんて…さ?






< 296 / 344 >

この作品をシェア

pagetop