零度の華 Ⅱ

敬語を使いたくないが、使う使わないと口論になるのも馬鹿馬鹿しい

どちらかが折れないといけないが、頑として仙道は折れることのない頑固オヤジだろう



あたしが折れるしかないな



『シツレーしました。仙道さん達は鷹見のことどう思っているんですか』



感情がこもってなくぶっきらぼうな言いようは大目に見て欲しいな


使いたくない敬語を使ったのだから



「まぁ、いいだろ。警部のことは尊敬してるよ。頭はキレるし正義感の強いお方だ」


『自分より年下で、キャリアの浅い若造が自分の上官なのに尊敬しているというの、にですか?』


「確かに最初はいい気分ではなかったな。鷹見警視総監の息子であり、能力としては自分より遥かに上だ。劣っているが、まだ子供の奴の下にいる自分に苛立ちを覚えた。だが、鷹見警部の正義と自分の正義が重なり俺達のことをよく見てくれる、そんな鷹見警部だから俺はあの人について行くと決めた」



やはり、警察間での信頼は厚いのか