零度の華 Ⅱ



あたしは強化ガラスが割れたと同時に倒れていく研究員の姿を見ていた


研究員の姿が視界からいなくなると、ジェットは倒れた研究員の姿を目にする




ライトはジェットの後ろにいるため姿や表情を確認することが出来ないが、ジェットの横顔は確認できた

驚いているのが見受けられる



怒りを露わにしたジェットは、1歩前に出て噛みつくように声を荒げ言葉を発する




「てめぇ、何のつもりだ!!」


『強化ガラスと拳銃の威力を比べただけだ』


「ふざけるな!!お前、俺達に喧嘩売ってるのか!?」


『強度不足だった。ただ、それだけだろ?喧嘩を売ったつもはない』


「零(ゼロ)、いい加減に、」


「ジェット」


「ボス!!」





ジェットの言葉を遮り、ライトはあたしに顔を見せる


ライトの表情から静かな怒りが感じられる


怒りを押さえ込んでいるようだ






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