零度の華 Ⅱ


家に帰り、すぐにパソコンに触れる



「結構、頑丈にロックされていますよ」



あたしの横に座る亜紀はあたしでも解除できない、そう言いたいのだろうか



『そうか』


一言だけ言い、カタカタとキーボードを鳴らしながら打っていく

亜紀はただあたしを見ている

気にせずパソコンと向き合い、キーボードを打ち続ける



先程訪れた住所は出て来るが、現住所はなかなか出てこない



あたしはピタリと手を止めた



ハッキングの腕は落ちていないと思っていたが、落ちているのだろうか

いや、そんな筈はない



アイツ等2人が情報をガードできるほどの能力があるとは思わない


......誰かが情報をガードしている?


だが、一体誰だ



アイツ等と手を組んで利益があるのだろうか

組むんだところで得なんてしないだろう



「どうされたのですか?」


あたしを見ていた亜紀は途中で本を取り出し、読み始めていたがあたしの手が止まると不思議そうにこっちを見る


悠長なもんだな、元仲間が殺されるというのに

亜紀には関係のないことか


組織に執着することはなく、殺すことができればすればいいという考えだからな

< 331 / 420 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop