零度の華 Ⅱ
15分程で着いた場所は2階建てのボロアパート
とても、誰かが住んでいるようには思えないアパートだ
「本当にここなんですか?」
『あぁ、ここだ』
あたしは何も気にせず、階段を上がり右側のドアの前に立ち、インターホンを押す
ピンポーンと鳴るインターホン音の後に、「はーい」と言いながらこちらへ来る音が聞こえてくる
そしてガチャリとドアが開かれ、あたし達と女の目が合う
『こんにちは、沙也加』
笑みを見せると沙也加は目を見開き、ドアを閉めようとしたので、足を挟む
意外と痛い
沙也加は必死になってあたしを家へと入れないようにする
恐怖と焦りがハッキリと表情に出ている
『酷いじゃないか。やっと見つけたんだ。話しぐらいしてもいいだろ』
「話すことなんてない!帰って!!もう、関わらないで!」
あたしを必死に追い出そうとする沙也加の力なんて、たかが知れている
力を入れ、ドアを開ける方へ引くと力が強すぎたのか、壁へと当たりドン!!と大きな音を立てて開く
沙也加は玄関からすぐさま中へと入っていく
後ろ姿を見ながらあたし達も中へと入っていく
靴の跡を残さないため、靴は脱ぐ