零度の華 Ⅱ



15分程で着いた場所は2階建てのボロアパート

とても、誰かが住んでいるようには思えないアパートだ





「本当にここなんですか?」


『あぁ、ここだ』



あたしは何も気にせず、階段を上がり右側のドアの前に立ち、インターホンを押す

ピンポーンと鳴るインターホン音の後に、「はーい」と言いながらこちらへ来る音が聞こえてくる



そしてガチャリとドアが開かれ、あたし達と女の目が合う



『こんにちは、沙也加』



笑みを見せると沙也加は目を見開き、ドアを閉めようとしたので、足を挟む

意外と痛い



沙也加は必死になってあたしを家へと入れないようにする


恐怖と焦りがハッキリと表情に出ている



『酷いじゃないか。やっと見つけたんだ。話しぐらいしてもいいだろ』


「話すことなんてない!帰って!!もう、関わらないで!」



あたしを必死に追い出そうとする沙也加の力なんて、たかが知れている

力を入れ、ドアを開ける方へ引くと力が強すぎたのか、壁へと当たりドン!!と大きな音を立てて開く


沙也加は玄関からすぐさま中へと入っていく

後ろ姿を見ながらあたし達も中へと入っていく

靴の跡を残さないため、靴は脱ぐ


< 338 / 420 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop