零度の華 Ⅱ
「何故、遠藤がここにいる。今日は外せない用事があると言って休暇をとっていただろ」
「今日は婚約者の命日で花を換えに行った帰りにたまたま通りかかったら、銃声が聞こえたので駆けつけたら、零(ゼロ)がいたので捉えました。大事な時に居なかったことは謝ります。すみませんでした」
婚約者の命日なんて言ったら、自分がプログレスと言っているものじゃねーか
何を考えてんだ、遠藤は
「まぁ、いい。それ、誰に撃たれたんだ」
あたしを見て言う鷹見
次はあたしということか
『1つはプログレスから、もう1つはソイツから受けたもの』
同じものなんだけどな
「プログレスはどうした」
『逃げたよ。ソイツが来てからな』
目で遠藤を指すと鷹見はチラリと見てすぐにあたしへと向く
「零(ゼロ)が手も足も出せずにやられたのか。それくらいだったら、遠藤1人なんて殺してここから早く逃げることは容易いことだろ」
あたしも早く帰るつもりだったよ
この状況に一番驚いているのはあたしなんだ
今でも頭痛がくる
まるでここを動くなと言っているようだ