直感的結婚~恋はこれから~
気の利かない嫁だと思われてしまわないかな。お花を今から用意出来ないだろうか。

まだやっている花屋があればいいけど。


「昼に連絡もらうまで俺も忘れていたんだよ。で、急いで酒を買ったんだ。好きな酒だから喜んでくれると思うよ」

「でも、私もなにかプレゼントしたいです。どこかお花屋さん、なかったでしょうか?」

「花? いいよ、父さんに花は似合わない」

「そんなことないですよ。じゃあネクタイとか」


泰士さんのお父さんは泰士さんとよく似ていてダンディでかっこよい。赤い薔薇の花束が似合いそうなのに。

花束がダメなら赤いネクタイはどうだろう。赤を基調にしたストライプ柄が似合いそうだなと想像する。


「いや、いらない。これで充分だから。美琴はおめでとうと言ってあげればいいよ。父さん、美琴を気に入っているからお祝いを言われるだけで喜ぶよ」


私があれこれ提案しても泰士さんは受け入れてくれず、車は彼の実家に着いてしまう。

仕方なく託された日本酒を持って、車を降りた。
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