最初で最後の恋だから。ーセンセイー
小さな頃、北風と太陽とお話を読んだことがある。

あのお話にでてくる太陽はぽかぽかと旅人を照らし、旅人はコートを脱いだ。

優しくて、温かい日差し。

保健室に着くと私はベットに座った。

「濱上先生は…いらっしゃらないみたいだな。
手当するから、少し待ってな。」

「先生、ごめんなさい、迷惑かけて。」

「迷惑なんかじゃないし、お前はもっと人を頼っていい。」

応急処置をしてくれる先生の背中が見える。

先生は温かい人だ。

私が今まで出逢った中で一番温かな人。

「仕事が終わるまで待てるか?」

「・・・?」

「家まで送る。」

「・・・大丈夫です、帰れます。
それに私、図書館に行かなくちゃ。
図書委員の仕事放ったままなんです。」

「そうか。」

『「助けてくれてありがとうございました。」

私は足をさすりながら図書館に向かった。
< 27 / 121 >

この作品をシェア

pagetop