午前0時のシンデレラ

黙り込むのに、彼女が目を上げて俺を見る。

その瞳に、吸い寄せられるように、

片手を首筋にまわして、もう一方の手で顔を仰のかせて、その唇を奪った。

「……もう、食べなくてもいいんですか?」

抱いた腕の中で、彼女が尋ねてくる。

「……いい。君といるだけで、満たされる……」

さらに強く腕をまわして、身体を抱え込んで、

「……栞」

名前を呼んだ。



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