〜超能力者の少女は暴走族のお姫様。〜


「第2の姫さん?」


…え?


肩を控えめに叩かれて振り返ると男が立っていた。


「あの、俺、桜樹に入ってるんですけど、昨日、春さんがあなたと一緒に来たのを見て…」



「…そう…なんですか……」

へ〜、あれだけで顔覚えちゃうんだ…

びっくり…


「あの、どうして、ここに?」



「…ふーちゃん…」


「あ!姫さん…!」

姫さん…

なんか、姫に「さん」付けるとおかしい。

付けるなら様だよね…

まぁ、様付けなんてしなくていいけど…


「ちょっと、待っててください!呼んで来ますね」


「…ありがと……」


少し微笑むと男はほんのり赤くなった。


そしてふーちゃんを呼びに言ってくれた。


私に気がついたふーちゃんが、こっちに来る。



「美夜ちゃんっ。来てくれたのっ?あのねっ、美夜ちゃん、いつも遅刻してるって聞いたから昼休みに会いに行こうと思ってたのっ。ごめんねっ?」


…遅刻してるって…聞いた?


「…大丈夫…。誰から聞いたの…?」


いつもは疑問に思っても口にしないけど、ふーちゃんとは仲良くなっていきたいから…



「藤崎 林二ってゆー、人だよっ。桜樹の。あっ、さっき話してた人も桜樹。」


「…そうなんだ…」


聞いた話と違う。

龍は友達がいないとか言ってたのに…

確かによく考えれば桜樹の人たちがふーちゃんと親しくすればいいだけじゃない。

騙したな、俺様、総長め。
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