晴れのち曇り ときどき溺愛
「四葉に絡むほど暇じゃないけど、隆二の実家は四葉の実家と大きな取引をしているし、長田の所も取り引きがある。四葉は二男だから、跡取りではないけど面倒なんだ。だから、隆二も長田も当たり障りのない付き合いをしている。困ったことに四葉は絵里菜のことが気に入っていて、断っても断っても諦めないらしい。

 隆二はあんな女癖の悪い男に大事な妹をやれるかってことで絵里菜がシステム課に来たんだ」


「四葉さんは絵里菜さんの事が好きそうには見えましたが、そんなに断られても傍に行けるなんて精神的にタフなんですね」

「絵里菜は重役と一緒に取引先などに訪問したりするとその際に四葉と会うことが多くて、その度に誘われ、何度か断り切れずお茶をしたらしい。それが自分に好意があると勘違いしたらしく。今度は親を巻き込んでのお見合い騒ぎに発展して、とりあえず身を隠すことになって今は俺の所にいる。四葉は昔から俺のことが怖いらしく。俺の顔を見ると逃げていく。確かに隆二や長田のように優しい顔をしてないからかもしれないな」


 下坂さんの話を聞きながら、絵里菜さんのことを本当に気の毒に思った。私は二度と会うことないとしても下坂さんたちはそうはいかないのだろう。


「さ、こんな話はここまでにして、今日は本当にありがとう。一緒にパーティに参加して貰って本当に助かった」
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