魅惑への助走
 ……。


 「葛城さん……」


 シャワーを浴びて一足先にベッドに横たわっていたら、また瞼が重くなってきた。


 熱中症の影響がまだ残っているのかもしれない。


 目を閉じたまま横になっていると、いつの間にかシャワーを終えた葛城さんが寝室に入ってきていた。


 そして私の隣に。


 「寝てた?」


 「いえ、寝たふりをしてただけ」


 求めに応じ、体を起こす。


 両手を葛城さんの肩に乗せ、そのままキスを受ける。


 唇を重ね続けているうちに、いつしか体に巻きつけていたバスタオルは外され……。


 一糸まとわぬ姿で、ベッドに横たえられる。


 優しいキスを浴びながら、全身の感覚が高揚していく。


 体はますます敏感になり、ふとした感触ですら吐息が漏れてしまう。


 今すぐこの人を全て受け入れてしまいたい……。
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