魅惑への助走
あの頃の私は。
大学卒業後もまともな就職活動もせず、アルバイトで食いつなぎながら小説家の夢をズルズルと追いかけていた。
夢への執着を、邪な輩に利用されることも多く……。
デビューを口実に体を要求されることが本当にあるんだと衝撃を受けたのは、はるか昔のこと。
最初は躊躇したものの、これで人気作家になれるなら……と体を開くようになると、それがありふれたこととなっていた。
ところが求められるがままに体を与えても、申し訳程度の仕事しかもらえず、いつになったら大きな仕事が舞い込むのかと疑念を抱き始めた頃。
たまたま榊原先輩と再会し、それをきっかけにSWEET LOVEに足を踏み入れることとなった。
AV関連の仕事を始め、もしもそこで成功を収めるようなことになったら、もう二度とまともな小説の仕事はできなくなるのは覚悟の上で。
しかし一旦覚悟を決めると、どんな過激な仕事も厭わない根性が身につき、おそるおそる始めたことが予想外の成果を見せたりなんかして。
人間、死ぬ気になればどんなことでも可能なような気がしてきたのだった。
大学卒業後もまともな就職活動もせず、アルバイトで食いつなぎながら小説家の夢をズルズルと追いかけていた。
夢への執着を、邪な輩に利用されることも多く……。
デビューを口実に体を要求されることが本当にあるんだと衝撃を受けたのは、はるか昔のこと。
最初は躊躇したものの、これで人気作家になれるなら……と体を開くようになると、それがありふれたこととなっていた。
ところが求められるがままに体を与えても、申し訳程度の仕事しかもらえず、いつになったら大きな仕事が舞い込むのかと疑念を抱き始めた頃。
たまたま榊原先輩と再会し、それをきっかけにSWEET LOVEに足を踏み入れることとなった。
AV関連の仕事を始め、もしもそこで成功を収めるようなことになったら、もう二度とまともな小説の仕事はできなくなるのは覚悟の上で。
しかし一旦覚悟を決めると、どんな過激な仕事も厭わない根性が身につき、おそるおそる始めたことが予想外の成果を見せたりなんかして。
人間、死ぬ気になればどんなことでも可能なような気がしてきたのだった。