ドキッ!? 気になる彼と禁断×××生活!【強制完結】
「あの・・・帰らないの?」
「え、なんで?」
丈斗くんは、きょとんと聞き返す。
私は、がく然とした。
あれ、私が変なのかな。
普通帰るよね。うん。
「私、病気じゃないよ?」
「うん。嘘だったんでしょ? 病気じゃなくて、よかった」
は?
病気じゃなくて、よかった?
嘘つきに対して、この言葉。
この人、器が大きすぎる。
いや、逆にやばい。
将来、よゆうで、サギに騙されそう。
「帰ってって、言ったよね、私」
「帰ってって、言われたよ、僕」
言って、こっちを見て、笑う。
無邪気な子どもみたいに。
その笑顔のまま、丈斗くんは遠くを見た。
たぶん、ずっと遠く。
そのまま彼は言う。
「でも、帰らないよ。 今、帰っちゃダメなんだ」