ドキッ!? 気になる彼と禁断×××生活!【強制完結】
肩だけじゃなく、側面をぴったりくっつけたまま、時間が流れた。
私たちは、特に何もしゃべらなかった。
ただ、幸せな空間にひたっていた。
雨が少し止んだ。
「丈斗くん、今度こそ大丈夫。もう帰っていいよ」
彼の目をハッキリと見つめながら、言う。
「もう、ウサギの目じゃないでしょ?」
「確かに、そうだね」
人生つらいことだらけではない。
今日、分かった。
どんなに落ちたって、救いはあるものだ。
私は、その人を救えるようになりたい。
こんな救いのない私に手をさしのべてくれた丈斗くんのように、
いつか自分がドン底でどうしようもないと思っている人に、寄り添いたい。
その為に、明日から這い上がる。
私は、一人じゃない。
「それじゃあ、丈斗くん。 おやすみなさい」
私は、笑顔で彼を送り出す。