同居人は国民的アイドル


「知らねーよ。
いちいち顔覚えてるかっての」




ちなみに亮太は最年長だけど、俺と1歳しか離れてないからわざわざ敬語使ったり君付けしたりはしない。




相手が誰であろうと調子に乗った話し方をするバカ希とは違う。




「……あ」




そのバカ希が俺の後ろを見て声を上げた。




「翔。珍しくお前のスタジオ入りはえー」




バカ希の声に後ろを振り向くと、大あくびをしながら歩いてくる中井翔【なかい しょう】がいた。




翔は俺の1歳年下で、何考えてるかわかんないミステリアスなやつ。




暇さえあればとにかく寝てるからこんなに早くスタジオ入りするのは珍しい。




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