To be alive again
「食えないもの無いよな?」
「た、多分」
珍味とか出されなければ、大抵のものなら多分食べられると思う。
「水持ってくるから座ってな」
そういって彼は部屋を出て行ってしまって、小さな個室に一人ぽつんと残された。
このお店の人と知り合いなのかな?
少なくとも、親しげに名前で呼ぶ板前さんが居るわけで…
お水も…自分でとりに行くし。
こういうお店ってセルフなはずが無い。
そう思いながらお店の中を少し見回す。
窓際に小上がりのテーブルが3つ、カウンターに8席程、そして翠が今居るのが、お店の奥の小さな個室。
真新しくはないけれど、綺麗に手入れされている印象だった。
テーブルの上に載っているメニューを眺めながら、なかなか帰ってこない彼を待ちながら悶々としてたら、彼がお盆を両手に戻ってきた。
「自分で持ってけとさ」
苦笑交じり言って彼が翠の前においたお盆には、立派な海鮮丼が乗っていた。
それに小鉢が二つとお味噌汁。
結構豪華なランチ。
「あのー…先生?」
上目遣いで見上げると、彼は何?と言う様に余裕たっぷりの表情で翠を見る。