To be alive again
個室を出ると、カウンターには健介さん。
「渚、待たないのか?」
「いや、会うとめんどくさいし」
「お前なぁ…そんなだから当たりキツいんだぞ」
“なぎさ”ってさっきも言ってた、と翠は少し気持ちが曇るのを感じた。
男の人よりは女の人の名前っぽい感じなんだけど…その人も一緒に仕事していたのかな?
出来れば会いたくない…女の人?
めんどくさいってどういうこと?
なんだかすこし、胸がざわつく。
彼の事を知りたいって思ったけど…中途半端に知ってこんな気持ちになるのは嫌だな…。
「翠ちゃん、今度は夜にゆっくりおいで」
健介さんは人のよさそうな笑顔でそう言ってくれたけれど、一度曇りだした心はそう簡単には晴れなくて…
帰りの車の中でもつい黙り混んでしまう。