To be alive again

「慣性の法則ってのは、止まってるものは止まり続けて、動いてるものは動き続けるって話」

「…なんとなーく…聞いたことあるかも?」

「言ってるだけだろ?」

あまりにも適当な口ぶりだった。

「身近な例だと、エアホッケーかな。
あれの仕組み知ってるか?」

「エアホッケーって…テレビで見るあれだよね?
ディスクみたいなの打ち合うやつ。
仕組みって何かあるの?」

「あれは、台にたくさん穴が開いてて空気が噴き出してるんだよ。
だからあのディスクは宙に浮いてんの。
摩擦の影響を受けないから、打った時の速度で真っ直ぐ進み続ける。
もしも台がずっと続いていたら、止まらずにずっと進むはずなんだよ。
これが、慣性の法則で言う『動いてるものは動き続ける』の例な。
で、次は相対速度だけどー…」

相対速度の説明の後は、特に翠に判らせようという気も無く相対性理論の説明を一方的に続けた。

最初の頃は時折返事を返していた翠だけど、もう殆ど返事は返ってこない。

そろそろ寝たか?
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