To be alive again

「どんな夢だったんだ?昨夜の夢」

ふと、2人でキッチンで夕飯の支度をしながら聞いてみる。

翠は夢を思い出したのか、フフっと小さく笑う。

「なんかね、宇宙船みたいなの?に乗ってて、ビューンって。
でね、光ってるのを追いかけてるのにどんなに頑張っても追いつかなくて、そのうちねグニャグニャっていろんなのがゆがんじゃって。
先生変な顔ーって笑ってた」

変な夢だよね、と翠は笑うけれど、それを聞いてそういう夢になんのかと妙に納得してしまう真一郎だった。

「お前、案外ちゃんと話聴いてたんだな」

「へ?」

「昨夜話したの、相対性理論。
光の速度は不変なんだよ。
常に毎秒30万kmで進む。
こっちがどんな速度で移動していても、絶対に追いつけないし、追い越せない。
更に、移動速度が光速に近づくにつれて、動いてるものの長さが縮む、質量も増える云々…てな話だよ」

光に追いつかないとか、歪むってのは、真一郎の話してたことがそのまま夢に出ているようなもの。
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