その王子様、結婚してるってよ!


「あら、星野くん。
私に用事かしら?
女子社員引き連れて。」


強い…山崎先輩は強い。


「すいません、騒がしくて。
この書類、明日の朝一の会議で使うんです。
今日中にお願いします。」


すいませんと言った王子様。

取り巻き達は謝らせた山崎先輩を睨む睨む。

いやいや、違うからね。

取り巻きさん達がうるさいからだからね。


「わかったわ、今日中ね。
星野くんは今日は社食?」


「はい、社食です。」


「ちゃんと栄養を取りなさいよ。」


「はい、ありがとうございます。
よろしくお願いします。
お騒がせしました。」


柔らかな微笑みを携え、彼は去って行った。

去り際、ちらりと私を見たのは気のせい。

目が合ったのも、気のせいだと思いたい。


「すげー、星野さん。
さすが優男の代表。
あれで、営業に出たら狙った獲物はなんとやらって言うんだからすげえよな。」


羽山くん、感心してる場合じゃありません。




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