難攻不落な彼に口説かれたら
チュッと軽くキスをすると、仁は着替えにいった。

今日は仁は日帰りで名古屋出張。

何か名古屋銘菓買ってきたかな?……なんてことを考えながらテーブルにお皿を運んでいると、部屋着に着替えた仁がリビングで何やらゴソゴソやっていた。

「何してんの?」

気になってリビングを覗いて声をかければ、そこには天体望遠鏡があった。

……これを組み立ててたのか。なんかすごく高そう。

「買ったの?」

仁に聞くと、逆に質問で返された。

「今日は何の日?」

「え?……私の誕生日かな?」

友達からおめでとうメール来てたし……。

あまり自信はなく首を傾げて答えれば、仁は少し呆れ顔で私を見た。

「自分の誕生日なのに何で疑問形なの?これは、雪乃への誕生日プレゼントだよ。あと……ちょっとこっち来てソファに座って」
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