Dance in the rain
「まあまあ、そんなにつれないこと言わないでさ。おごってあげるから。お寿司とかどうかな?」
腕をつかまれて、あまりの気色悪さに全身が鳥肌立つ。
焦って周りを見回すけど……。
なんでこんな時に限って誰もいないの!? さっきまでいっぱい歩いてたのにっ!
「こういうの、好きなんだろ? 女子って」
男は、あたしの体を強引に壁に押し付けて。
そのまま囲うみたいに両脇に手をついて、逃げ場を奪う。
ちょ……と。
まさか、これって日本で流行ってる、いわゆる壁ドンとかいうシチュエーションじゃないの!?
人生初壁ドンがこんなヤツなんて……
あまりの不快さに、あたしはもがくように腕を突っ張ってその顔から離れようとする。
「ちょっと変態! 放してよ! 嫌だってば!」
「そういう気の強いとこ、好みだなあ。ちゃんとお金はあげるからさ。ちょっとつきあってよ」
「いらんってば!」
やだ、ちょっと顔近すぎ!
こうなったら噛みついてやる、って身構えて——