Dance in the rain
ピッピピピピピ!!
「何してる! そこ、離れなさい! 何してるんだ!」
バタバタ乱れた複数の足音……警察だっ!
「げっ……」
男は慌てふためいて、よたよた走り去っていく。
「オレたちも逃げるぞ」
「え?」
ぐいって翔也に手首をつかまれて、あたしたちは走り出した。
歯を食いしばって、必死に走る。
「待ちなさい! 待ちなさーい」
呼び止める声が、段々小さくなっていく。
掴まれた手首、触れた部分の熱さ。
真夏の外気とは違う、その温度を感じながら。
走って走って。
走った。
どこへ向かっているのか、わからないまま。