Dance in the rain
教えてやる……何を?
あたしの心の声が聞こえたみたいに、翔也は「言っただろ」って浅く嗤う。
「結局、この世に必死になる価値のあるもんなんて、何もないんだって。だったらせいぜい、そこそこ楽しくやったもん勝ちだろ、ってな」
そして翔也は、手を差し出した。
あたしにその手をとれ、という風に。
あたしは……両手を握りしめた。
同じ?
あたしと、翔也が、同じ?
翔也の言葉が、ぐるぐる、ぐるぐる、頭の中を光速回転する。
フツフツって、身体の奥底から、マグマみたいな何かが湧き上がってきて。
手が、震えだした。
身体が、戦慄いた。
そしてそれは——イキナリ、爆発した。