Dance in the rain
なななな何バカなこと言ってんの、あたしっ!
こんなイケメン、女に飢えてないっていうより、飢える必要がないっていうか!
そもそも彼女がいるに決まってるじゃないっ!
「あ、あのっごめん! いいい今の忘れて!!」
ブンブン振りまわしたあたしの手は……いきなり。
ベッドの上へ身を乗り出してきた彼に、ガシッとつかまれた。
「へ?」
彼は、その長い指をあたしの顎にからめると、ぐいって上向かせた。
視線がまともにぶつかって……正直、ちょっと怖気づく。
だって、イケメンの真顔って迫力ありすぎて。
一体、何?
なんてビクビクしてたら。
「お前、いくつ?」
は……?
突然、なんでそんなこと聞くの?
この質問の意図って、何?
やっぱりどんなイケメンだって男だし? 若い子の方が好み、みたいな?
そういうこと?