Dance in the rain
「えぇっと……じゅう……はち?」
「…………」
やばいっ、もしかして反対?
年上の方が好みだった……?
「ぶっっ!!」
唐突に。
ドリンク飲んでたら本気で吹いてるわって勢いで、そいつが笑い出した。
「お前、女子高生って、サバ読みすぎ」
そして、あたしの目の前に差し出されたのは……
「ああっあたしのパスポートっ!!」
「ナースに聞かれたから、リュックの中見せてもらったぞ。野々宮花梨、199X年11月22日生まれ。オレと3年違いだから、23だな」
な、なんだ、最初っからしっかりバレてたんじゃないっ!
ああもうっ!
恥ずかしすぎて、あたしはガバッと突っ伏して布団をかぶった。
「申し訳ありませんっ! すみませんでしたっ! もうお会いすることもないと思いますので、許してくださいっ!」
わめくように言って、彼が部屋から出ていくのを待った。
なのに……
彼が動く気配はない。
もうおおおっ早く出てってよ!