Dance in the rain
あたしは顔が赤くなるのを感じた。
それってつまり、彼があたしのこと、覚えててくれたってことだよね。
それから、いろいろ話すようになった。
日本で今流行ってるものとか、帰ったら何食べたいとか……
毎日、ほんとにバイトの時間が待ち遠しかった」
「ふぅん……」
なんとなく不機嫌そうに言って、翔也は天井を仰ぐ。
何よ。自分で話題ふったくせに。
やっぱりあたしのつまんない話なんて、聞きたくなかったんじゃないの?
「で? 続きは?」
ぶっきらぼうに促されて、あたしは首を振った。
「これでおしまい」
「は!?」
ギョって効果音付きで、翔也の視線があたしに戻ってきた。
「何よ?」
話せっていうから話したのに。失礼な。
「ラインとか、聞いたりしなかったのかよ?」
「しないよぉ。だって……」
あたしは言葉を切って、また、ごくごくって缶をあおる。