溺愛ペット契約~御曹司の甘いしつけ~


「……せっかく予定を一日早めて帰ってきたっつーのに、ひどい有様だな」


ソファのすぐそばに立ち私を見下ろすのは、呆れ顔の蓮人。

あれ? 確か、帰ってくるのは明日では……?

頭の中を疑問符でいっぱいにしながら、ぽかんと口を半開きにして、彼を見つめる。

スーツの上にコートを羽織り、首にはマフラーが掛けられているところを見ると、今帰ってきたばかりなのだろう。


「おかえり……なさい」


とりあえず身を起こそうとソファに手をついたけど、思いのほか頭が重いし腕に力が入らなくて、途中でふにゃっと潰れてソファに逆戻りしてしまう。

おお、やっぱり後から効いてくるなぁ、日本酒……。

飲み過ぎを後悔しつつも、今さら吐き出すわけにもいかない。私はソファにくたっと横になったまま、へへへと照れ笑いした。


「なんか、飲み過ぎちゃったみたい」

「……だろうな。顔赤いし、目も潤んでる」

「うそー、じゃぁいつにも増してぶさいくだ」


今の私は、きっとあの飲み屋さんの暖簾のブタのごとく、ふてぶてしい寝姿なんだろうなぁ。なんて思うと笑えてきて、ふふっとひとりで笑う。

その傍らで蓮人はマフラーを外してコートを脱ぎ、それをソファの背に掛けるとなぜかいきなりソファに乗ってきて。


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